360camの解像評価① ~Theta Vが届いたので撮ってみた~
Theta Vが届いた!
待望のThetaの新型、Theta Vが届きました。
ほぼ同時期に発売となったInsta 360 oneとTheta V。価格帯はほぼ同じながら、性格がだいぶ違うこれらのカメラ。結局わたしは両方購入してしまいました。
そんななか、気になる評価をネット上で見かけました。
「Insta 360 oneの方が、Theta Vより解像が勝っている」
360camの解像評価
そういえば、360camは何台も所有していますが、ちゃんと解像を評価したことはなかったです。カメラのどの方向が性能が悪いとか、事前に分かっていれば、撮影時に工夫のやりようもありますしね。俄然興味が湧いてきたので、まずは解像チャートを撮ってみることにしました。
解像チャートは、パール光学から販売されている、小穴式解像力チャート T JIS-BE(N)を使用しました。これは、空間周波数の異なる縦横のチャートが並んでいるもので、どの細かさのチャートまで解像したかで、解像力を判定できます。amazonから1080円で購入できます。
小穴式というと、小さい穴が空いているのかと勘違いする方もいるかもしれませんが、小穴というのは人名だそうです。小穴純さんという東大の先生が考案されたとのことです。
ちなみにチャートホルダは、3Dプリントによる自作です。
今回は、この小穴式チャートをカメラから50cmの位置に置き、カメラの姿勢を振りながら撮影してみることにします。
ちなみに、今回購入したチャートは、一番粗いもので3.16mmピッチ、一番細かいもので0.22mmピッチとなっています。撮影距離50cmだと、角度分解能に換算して、2.8lp/degから39.4lp/degまでに相当します。Theta Vの静止画フォーマットからくる空間サンプリング周波数が7.5lp/degなので、十分な解像力を持ったチャートと言えます。
撮影方法
Insta 360 oneもTheta Vも、ともに2眼式の360camになっているので、それに特化した方法で測定することにします。下図のように、両眼の中心を通るように、チャートとカメラの相対姿勢を決めました。また、チャートの縦・横線は、レンズのメリジオナル・サジタル方向と一致するように配置します。
この軌跡をEquirectangular(正距円筒図法)、Equidistance(等距離図法)で示すと、以下のようになります。
撮影結果
撮影した画像のチャート部分だけを切り出し、位置を変えずにPhotoshopで合成してみました。その結果を示したのが下図になります。概ね、想定した姿勢で撮影できていることが分かります。
せっかくなので、360画像としても鑑賞できるようにしてみました。チャートに囲まれた360映像は、なかなか壮観です。
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今後の展開
チャート撮影結果から解像力の定量化をしたいです。あと、できればInsta360 OneやTheta Sとの比較をやってみたいと思ってます。